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これまで、文章作成や情報収集など個人の業務効率化にスポットライトが当たっていたAI活用。一方で、事業に影響するAIの実装先として注目を集めているのがコンタクトセンターです。人手不足や問い合わせ件数の増加が続く中、メールやチャットの回答支援にとどまらず、電話対応までAIが担う企業が現れ始めています。 しかし、AIを導入するだけでは不十分であり、精度向上のための試行錯誤、業種特有のリスク管理、人間との役割の切り分けなど、実装の現場には乗り越えるべき課題が数多く存在します。そこで本特集では、顧客対応の最前線でAIを実装する企業へのインタビューを通じて、コンタクトセンターの新たな常識を探ります。
2026年10月1日より、カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)対策が義務化される。人材確保が年々難しくなる中、多くの企業にとって“守り”の体制づくりは最優先事項ともいえるだろう。そこで、期待が寄せられているのがAIである。一部の顧客対応をAIが担うことでカスハラの抑止力に。それと同時に、記録・事実確認の作業負担を軽減する。しかし、その一方で対策が進むからこその“副作用”も生まれているという。この課題に真正面から向き合っているのが、マッチングアプリ「with」を展開する株式会社withだ。同社のAI活用を支える株式会社Channel Corporationとともに、守りと攻めを両立する次世代のコンタクトセンターのあり方を聞いた。
「AI時代」といわれはじめて、すでに数年が経つ。もはや、業務効率化だけにフォーカスしている場合ではない。そう指摘するのは、コンタクトセンターを起点に企業のCX変革を支援するフライルのCEO 財部優一氏だ。今、コールセンターやカスタマーサポートをはじめ、コンタクトセンターへのAI実装の機運が特に高まっている。だが、多くの企業は変革の“順番”を誤っているという。すると、AIを導入しても機能せず、顧客満足度の低下やメンテナンス工数の増大を引き起こす。結果的に、プロジェクト自体が頓挫するケースも珍しくない。では、何が正しいステップなのだろうか。
リソース不足の課題から、AI実装が急速に進むコンタクトセンター。しかし、自動解決率が思うように上がらず、具体的な成果が得られていない企業も珍しくはない。そんな中、「旅行×AIファースト」を掲げ、コンタクトセンターのAI化に成功している企業の一つが令和トラベルだ。導入当初4割を切っていたAIによる自動解決率を、約8割にまで引き上げた。その仕組みとAI化が進む中での差別化要因を執行役員 CBO 受田宏基氏に聞く。
AIの台頭によって、顧客からの問い合わせ対応をするコンタクトセンターの現場が大きく変わろうとしている。これまで“コストセンター”とみなされることも多かったが、事業成長へ貢献するプロフィットセンターへの進化をAIが後押ししているのだ。資生堂ジャパン コンシューマーセンターの責任者を務める一木泉氏は、業務効率化以上に「VOCの厚み」に手応えを感じているという。AIを搭載した新VOCシステムを導入した同社が目指す、人とAIの共存の形を聞いた。
顧客の声(VOC)を経営の意思決定に生かす「経営の相棒」へ──。カインズはAIを武器に、コンタクトセンターの役割の変革に挑んでいる。「他社事例を待っていたら遅い」と覚悟をもって、経営層に直談判した生成AI導入の内幕から、失敗と撤退の判断、そして経営の意思決定に生きる「VOCエージェント」構想まで。改革を牽引するカスタマーサービス部の中村康人氏に聞いた。
長きにわたって人手不足に悩まされてきた問い合わせ窓口やコールセンター。AIによる恩恵を特に受ける領域ともいわれている。一方で、これまで人が行ってきたようなコミュニケーションをAIができるのか。ハルシネーションをどこまで許容すべきなのか。実装にあたって、各社が答えを模索している段階だろう。そんな中、三井住友カードは音声で顧客とやり取りをする「AIオペレーター」の導入に踏み切った。その決め手とは──。