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AIの急速な発展と、その延長線上に見え始めたAGI/ASIの姿は、企業活動に大きな期待と同時に漠然とした不安をもたらしています。多くの企業がその潜在的な能力に魅了されながらも、「具体的に何をすれば良いのか」「自社にとっての最適解は何か」という問いの答えを、探しているのではないでしょうか。 AIがビジネスにもたらす本質的な変化を深く掘り下げるとともに、企業が直面している戸惑いや課題の核心に迫る本特集。変動の激しい時代でも変わることのない普遍的なビジネス原則を探ります。そして、意思決定層のビジネスパーソンが自社の現在地を正確に把握し、誤解を排した正しい理解に基づく具体的な活用方針を策定するための実践的な知見を提供します。
北米・アジアに事業を展開するカナダ発の金融・保険企業、マニュライフグループ。2016年から、AIを含むデジタル領域に数十億カナダドルの巨額投資を行ってきた。日本市場においても、AIによってさらなる事業成長を目指すという。グローバルCMO カレン・レゲット(Karen Leggett)氏が来日し、AI人材を育成する独自プログラムや「AIを評価するAI」まで開発する先進的な戦略を語った。
AIによって、日常の買い物体験が大きく変わろうとしている。楽天グループは、同社開発のエージェント型AIツール「Rakuten AI」を、2025年秋に「楽天市場」へ本格的に導入すると予告した。それを支えるのが、グループが保有する多種多様なデータだ。コマース&マーケティングテクノロジー統括部の小林悠輔氏に、AIとの対話で生まれる次世代の顧客体験を聞いた。
AIが急速に浸透し、仕事やプライベート問わずに利用している人は多いだろう。最近では、主要な検索エンジンにもAIアシスタントが搭載されるなど、行動様式も少しずつ変化している状況だ。まさに世の中において「AX(AIトランスフォーメーション)」の波が到来している一方、「思考力が低下するのでは」という懸念も聞こえてくる。この問いに対し、リクルート スタディサプリ教育AI研究所/東京学芸大学大学院 教授の小宮山利恵子氏は「半分正しく、半分は誤解だ」と指摘する。
私たちは、AIとの間に信頼関係を築くことができるのだろうか。そして、その関係性がビジネスの在り方を大きく変えるとしたら。日本大学 文理学部 情報科学科の大澤正彦准教授は、AIと人が心を通わせる「HAI」の研究を通じて、その問いに答えを出そうとしている。
今、日立製作所の「AX(AIトランスフォーメーション)」が急速に進んでいる。グループ約28万人を抱える巨大組織は、AIの波にどう乗り、その働き方やビジネスをどのように変えていくのか。現場主導の浸透策から、人とAIが共存する未来像まで、同社 CAXO(Chief AI Transformation Officer)の吉田順氏に戦略の核心を訊いた。
AIとの共存が当たり前になろうとしている今、人間が担うべき役割とは何か。各社がその答えを探しているだろう。そんな中「人間にとって、“判断すること”がより重要になるのでは」と話すのが、日本のAI企業として注目を集めるPKSHA Technologyの佐野長紀氏だ。本記事では、同氏に激しい変化の中で求められるこれからのリーダー像について取材した。AIによって変わるもの、そして変わらないものとは。
「モンスターストライク」「mixi2」「家族アルバム みてね」など、人と人のコミュニケーションを軸にサービスを展開する株式会社MIXI。同社が今、全社的に推進しているのがAIによる変革だ。現在、社内のAI活用率は99%に達している。しかし、そこまでには様々な壁があったという。同社でAI推進委員会の委員長を務める取締役 上級執行役員 村瀨龍馬氏に、AI活用の現在地と未来像を聞いた。
「2026年までにオペレーション業務を6割削減する」──。大胆な目標を掲げ、サイバーエージェントは全社を挙げたAI活用を推進する専門組織「AIオペレーション室」を2023年に設立した。単なる効率化にとどまらず、業務そのものの再構築を目指すこの挑戦は、設立から2年を経てどのような成果と課題に直面しているのだろうか。本記事では、AIオペレーション室の設立からAX推進を牽引してきた室長の上野氏とAI専門家でありAIdiver特命副編集長の野口氏を交え同社のAXの現在地について迫った。計画すること自体が成り立たない技術革新のスピードにどう向き合ってきたのか。試行錯誤の軌跡と、実践的なヒントを紐解く。
黎明期からIT変革の最前線に立ち、直近では富士通の全社DXプロジェクト「フジトラ(Fujitsu Transformation)」を主導してきた富士通 執行役員専務 エンタープライズ事業CEOの福田 譲氏。DXの先にある「AX(AIトランスフォーメーション)」をどう捉え、推進するにはどのような壁を乗り越えていくべきと感じているのか。全社DXを推進した当事者である福田氏に、DXからAXへと続く進化のリアリティ、日本企業が目指すべき次なる展望、変革の当事者としての信念などを聞いた。AXを推進するリーダーたちへ伝えたい福田氏の思いとは何か?
ChatGPTが登場して以来、生成AIは私たちの社会に大きな変革をもたらしました。もはやAIは「使うか使わないか」を選択するものではなく、企業がサバイバルするための必須条件となっています。この変化の波は加速度的に速く、多くの企業やビジネスパーソンがそのスピードに追いつくことに苦慮しています。しかし、この非線形な進化の先に、私たちはどのような未来を描けるのでしょうか。本稿では、AI専門家である野口竜司氏へのインタビューを通じ、AI活用の現在地、そして企業がAIを真の味方にするための戦略とマインドセットを深掘りしていきます。