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「安全・安心・安定」を礎とする金融は、変革と最も遠い業界に見えるかもしれない。厳格なガバナンス、二重三重の確認、100%の正確性が求められる領域だ。その慎重さゆえに築かれてきた体制は、AIの強みと実はよく噛み合う。守りの堅さを手放すのではなく、それを足場に攻めへと転じるのだ。銀行から保険まで、金融業界はすでにAX(AIトランスフォーメーション)への一歩を踏み出している。本特集では、規制と信頼を抱えながら変革に挑む現場の裏側に迫る。

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AIエージェントの内製進めるオリックス銀行、基盤をどう作り上げたのか?システムのサイロ化受け入れ実践

 システムのサイロ化という日本企業共通の課題。ここをどう乗り越え、AIエージェントを適用していくか……。この課題と向き合い、複数システムをまたぐ自動化を実現しているのがオリックス銀行だ。システム部門に限らず、AIエージェントを内製できる基盤を整えたという。「AWS Summit Japan 2026」で、その裏側が共有された。

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AIで新たな利益を──マーケ内製化で再成長を狙うライフネット生命保険、競合との差別化要素とは

 ライフネット生命保険が、マーケティング強化によって新たな成長曲線を描こうとしている。そこに欠かせないのがAIだ。社内全体では既にAI活用率90%強を達成しているというが、マーケティング領域はどう変わったのか。保険業界ならではの難しさと取り組みで見えたAI時代の差別化要素を聞いた。

AIで金融の殻を破る──三井住友フィナンシャルグループ 磯和氏が語った最後に残る競争力とは

 近年、生成AIは飛躍的な進化を遂げ、企業活動の前提そのものを塗り替えようとしている。そんな中、500億円という大規模なAI投資を進めているのが三井住友フィナンシャルグループだ。個人向け総合金融サービス「Olive(オリーブ)」の土台となった「SMBCダイレクト」や法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk(トランク)」の開発など、同社のデジタル戦略をけん引してきた執行役専務 グループCDIO 磯和啓雄氏は今、金融業界におけるAIをどう位置づけているのか。意思決定の背景にある考え方、そして競争力に直結するAI活用の本質をナインアウト 代表取締役 石野真吾氏が聞く。

なぜ三菱UFJはガバナンス最優先でもAIで攻め続けられるのか 経営層も情報収集に本気なワケ

 社内のAI活用で多くの企業がぶつかるのが、セキュリティリスクやガバナンスの壁だ。特に守りの側面が強い金融機関では、新技術の導入に後れを取る場合もある。そんな中、三菱UFJフィナンシャル・グループでAI推進を担う島野浩平氏は「体制でガバナンスとスピードの両方を担保する」と語る。業界の中でもAI活用に積極的な印象だが、何がその背景にあるのか。

みずほFGに問う、AI時代の金融と経営の総力戦 CDTO上ノ山信宏氏「変わらないことが最大のリスク」

 「変わらないことこそが最大のリスクだ」──みずほフィナンシャルグループでCDTOを務める上ノ山信宏氏はそう言い切る。大規模なAI投資を打ち出し、AIチームはわずか1~2年で19倍に拡大。金融という「安全・安心・安定」を礎とする業界で、どこまで変革を起こせるか。ナインアウト 代表取締役 石野真吾氏が、同氏に経営判断の論理、組織・人材戦略を聞いた。