アドビとGoogle Cloud、AIクリエイティブ分野で戦略的提携を拡大　共同で販売戦略も進める

　2025年10月29日、アドビとGoogle Cloudは、米国最大級のクリエイティブカンファレンス「Adobe MAX」において、AI技術を活用したクリエイティブ分野でのパートナーシップ拡大を発表した。今回の提携拡大により、アドビの長年にわたるクリエイティブ領域での専門性と、Googleが誇るGemini、Veo、Imagenといった最先端のAIモデルが結集し、クリエイティブ表現の進化が期待される。

　このパートナーシップでは、アドビの主要なクリエイティブアプリケーションであるAdobe Firefly、Photoshop、Express、PremiereなどにGoogleのAIモデルを直接統合する。加えて、アドビのエンタープライズ向けプラットフォーム「Adobe GenStudio」を通じて、エンタープライズユーザーもこれらのAI機能を利用できる。

　アドビアプリユーザーは、GoogleのAIモデルへの優先的なアクセスが可能となり、画像や動画の生成において精巧なコントロールや高品質化が実現される。さらに、今後は「Adobe Firefly Foundry」を介し、ブランド専用にカスタマイズされたAIモデルの活用も予定されている。

　両社は共同で販売戦略も進める方針を明らかにしている。世界各国のビジネスプロフェッショナルやクリエイター、エンタープライズユーザーが、アドビの信頼性の高いクリエイティブエコシステム内で、最新AIイノベーションにアクセスしやすくなる。

　今回の発表は、アドビとYouTubeの新たな連携の発表にも続くもので、Adobe Premiereモバイル版には「YouTubeショート用に作成」機能が導入予定となっている。これによりクリエイターは動画編集から投稿までを一貫して行い、新規オーディエンスの獲得も狙えるという。