NVIDIAは2025年10月28日、米国エネルギー省(DOE)およびOracleと協力し、米国内最大規模のAIスーパーコンピューターを構築する計画を発表した。新システムの名称は「Solstice」で、設置先はイリノイ州のアルゴンヌ国立研究所となる。同システムは記録的な10万基のNVIDIA Blackwell GPUを搭載し、米国の安全保障、科学、エネルギーアプリケーションに資するAI機能の開発と技術的リーダーシップ推進への貢献を目指す。
加えて、「Equinox」と呼ばれる別システムも、高性能な1万基のBlackwell GPUを搭載し、2026年前半の稼働開始を予定している。両システムはNVIDIAのネットワーキング技術で連携し、合計2,200 EFLOPSのAI性能を実現する見込みだ。これにより科学者や研究者は、NVIDIA Megatron-Coreライブラリを活用して新しいAIモデルの開発・訓練や推論を進め、AIを核とした科学的発見の可能性を広げる。
また、両スーパーコンピューターはDOEとNVIDIA、アルゴンヌでの研究協力の基盤となり、今後10年で研究開発の生産性を高めることが期待される。今回のスーパーコンピューター群は、産業界の投資も含めた官民連携によって構築され、DOEによるAIと科学分野でのリーダーシップの確保に貢献する。
NVIDIAのCEOであるジェンスン・フアン氏は「AIは現代で最も強力なテクノロジであり、科学がその最大のフロンティアだ」とし、米国エネルギー長官のChris Wright氏も「新たな官民パートナーシップを示すものだ」とコメントした。Oracle CEOのClay Magouyrk氏は、「高性能なソブリンAI機能の提供に貢献する」と述べた。
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