2025年10月27日、大日本印刷と横浜市立大学は、AIを活用した胸部X線画像による肺がんスクリーニングの研究を共同で開始したと発表した。この研究は、放射線診断学の石渡義之講師・宇都宮大輔教授らの研究グループと協力して進められる。

背景には、近年の国内医療現場における医師不足と、2024年4月に施行された「医師の働き方改革」により、医師の時間外労働に上限が設定されたことがある。医療サービスを効率的に提供する体制構築が求められているという。
肺がん検診では、胸部X線画像の読影を行う医師の確保が難しくなっている。厚生労働省の指針では「2名以上の医師による二重読影」が推奨されているが、人材確保の困難から、AI技術との併用による効率化が期待されている。
今回の研究では、エルピクセルが開発した画像診断支援AIソフトウエアを用い、横浜市立大学で「医師2名による読影」と「医師1名+AIによる読影」との比較検証を実施。AI活用による肺がん検診読影の有効性について検証する。
大日本印刷と横浜市立大学は、AI技術の導入による読影業務の効率化を推進し、医師不足の課題に対応することを目指すとしている。
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