AIエージェントに何を任せればいいの? 答えを見つけられない理由
当社でいうプロジェクトマネジメント(以下、PM)は、主にクライアントのAI活用におけるPoC(精度検証)や開発を管理する業務です。このような専門性が高い領域は、一見するとAIエージェントの導入が難しいと思うかもしれません。しかし、当社のPM業務を分解していくと「ある構造」が見えてきました。
- 要件定義(情報収集・構造化)
- 過去事例の引き継ぎリサーチ
- お客様に提供するAIエージェントの構築
- 定例資料の作成
- 追加提案資料の作成
- 定例MTG
つまり、業務の多くは情報収集・構造化・資料作成など、まさにAIエージェントが得意とする部分なのです。ところが、当社は2024年末よりAIエージェントを積極的に導入してきたものの、当初のPMチームはさまざまな壁にぶつかっていました。次のような点について、皆さんも心当たりないでしょうか。
要件定義は「ドキュメントの森」
1番は、仕様書・議事録・Figma・Notionなどに多くの情報が散在し、AIエージェントが参照すべきデータを見つけにくいという問題です。「正しい情報をどこからもってくるのか」が人間でもわからず、AIエージェントも回答を出すことが難しい状況でした。
AIエージェントに丸投げすると少しズレた要件が返ってくる
AIエージェントは与えられた情報をベースに回答するのは得意です。一方で、人だからこそ考慮できる 「クライアントの事情をどう織り込むか」など、“暗黙の判断”は難しいといえます。
AIエージェントに仕事を任せるのは抵抗がある
直接お客様と接しているPMチームだからこそ、AIエージェントに仕事を任せるのに心理的なハードルを感じていました。アウトプットの精度を考慮して、メンバーがAIエージェントに頼れない状況でした。
では、こうした課題をどう乗り越えたのか。ステップを分けて細かく紹介します。
