LayerXは、三菱UFJ銀行においてAIエージェントの利用に最適化されたデータ基盤および「提案書自動生成機能」の提供を開始したと発表した。この取り組みにより、三菱UFJ銀行では提案資料作成にかかる時間を最大9割削減し、年間約20万時間の効率化を目指す。
三菱UFJ銀行では、2024年10月から「Ai Workforce」を導入し、法人営業担当者約500名が過去の提案資料や行内ナレッジを検索・抽出する「提案書ナレッジシェアプラットフォーム」として活用を開始してきた。通常、金融機関においては機密情報管理とナレッジ共有の両立が課題となるが、Ai Workforceでは生成AIによる自動マスキングや検索用タグ付け機能を活用し、安全かつ効率的な共有を実現している。
今回提供が開始されたAIエージェントデータ基盤では、「過去の成果物を探す」従来の利用方法から、行内外の最新データを直接解析して「提案書自動生成」を行う新たな段階へと進化した。AIエージェントはユーザーの依頼を理解し、特定のデータソースから取引実績や外部データベースなどの最新情報を自律的に取得・整形できる。さらに、取得したデータは対話形式で修正が可能で、CSV形式の書き出しやPowerPoint内Excelデータの直接編集にも対応する。
提案書の自動生成では、三菱UFJ銀行独自のスライドマスタやカラーコード、グラフ描画ルールに完全準拠した形でのPowerPoint作成を実現。生成されるグラフもPowerPointのネイティブオブジェクトとして出力され、AIが作成後に行員が数値やデザインを容易に修正できるため、人とAIのシームレスな協働が可能となる。
また、三菱UFJ銀行が独自に構築したビッグデータ基盤と高いセキュリティ基準を持つAi Workforceを連携させることで、機密データベースの安全な活用とAI活用スピードの向上を図っている。現在、このプロダクトは2,500名の行員が利用中である。
今後、LayerXは提案書作成以外にも財務分析自動化、契約書リスク審査、行内照会応答の高度化へユースケースの拡大を目指すとしている。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
AIdiver編集部(エーアイダイバーヘンシュウブ)
「AIdiver」(エーアイダイバー)は、株式会社翔泳社が運営する、企業およびビジネスパーソンのAIの利活用にフォーカスしたメディアです。経営、ビジネス、日々の業務をAIで変革したい「AIリーダー」の皆さまに役立つコンテンツを発信します。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
