経営をアジャイル化し時間の流れを変える。各役員の次の一手
村瀨:次にMIXIはどう変わっていくと思いますか。
CFO/人事 島村:私は「経営資源のアロケーションの高度化」をテーマに挙げています。すでにAIで分析作業などは最小化できています。今後は予測とそれに対する対策をAIに生成してもらおうと思っています。さまざまな経営シナリオに応じて、どの事業にどれだけ予算が必要か、人をどう動かしたほう良いのかをAIが考えてくれる時代がくるでしょう。どの会社も予算や人員計画を年度ベース、早くて半年スパンで振り返ると思いますが、それをよりリアルタイムにしたい。経営をアジャイル化していきたいです。
CTO 吉野:昔、寝る間も惜しんでプロダクトを作って、毎日見せに来てくれるエンジニアがいたんです。あの人こそ、周りとの合意形成をうまくやっていたのだと思います。AIが使える今なら、睡眠時間を削らなくても同じ動きができるはずです。つまり、自分で作りたいものを作って周りに見せて「どう?」と押していく力が、今改めて求められているのだと。
一方で、事業部の計画にないもの作ったときに、その扱いを人が判断すると感情が入ってしまう。ここはAIを活用して判断すれば良いと思っています。プロダクトが方向性に合っているのかなどは、データさえあればAIが判断できます。「こういうものを作ったほうが良い」という方向性が言語化されてシェアされていれば、人間の脳にも残ります。結果的にどんどんアイデアが生まれるのではないでしょうか。
CDO 横山:私はすべての工程をAIでやってみたいです。その後は、おそらくCTOが半自動化してくれるでしょう(笑)。もう一つ、プロダクト開発では企画担当やエンジニア、品質管理担当など多くの人が関わっています。私たちデザイナーだけでなく、たとえばエンジニアと連携すればAI開発パイプラインができるはずです。
村瀨:では、これからの意気込みもお願いします。
CFO/人事 島村:AIが経営シナリオをプランニングしPDCAを早く回すという話を、中長期的な目標だとします。それに向けて2026年度は、作業の中でAIに完全に任せるべき部分と、人が介在して付加価値を生み出すべき部分を最適化していきたいですね。
CTO 吉野:私は今年度、データの統合と進化に注力します。すでに多くの人がAIを使えるようになっていますが、オリジナルのデータソースを掛け合わせる部分にまだワンクッションある。それをゼロにしたいです。加えて、AIエージェントの使いどころや使うスキルの面も進化させていきます。
CDO 横山:私は「MIXIの時間の流れを変える」という目標を立てています。たとえば、ユーザーのフィードバックを瞬時に捉えて機能改善できれば、それが究極のパーソナライズかもしれません。今まで「こんなもんだ」と思い込んでいたことを一旦疑ってチャレンジしてみると、よりユーザーが喜んでくれる可能性があります。であれば、私たちはトライしない理由はありませんよね。
村瀨:ありがとうございます。最後に、私は来年このイベントをするのであれば「MIXI MEETUP!AI DAY 2026」の「AI」を消したい。あと1年浸透させれば、もう当たり前になると思います。そのときに何をアウトプットして、何を届けていくのか。ものづくりをしていきながら、作る速さではなく何を届けたかをシェアできるようにしたいです。

