業務効率化から「組織の変革」へ AI前提の業務フローを再構築
Fortune 500プロジェクトを経て、TOKIUMの社内には「AIアレルギー」がまったくない状態となった。松原氏は「組織として成果を出していくフェーズへ移行する」と語る。
これからの半年で目指すのは、AIを前提とした「業務フローの再構築」だ。これまでのAI活用では、「今の仕事を少し便利にする」使い方が主だったが、今後は「AIのためにデータを格納する」「(AIを用いて作成した)アプリケーションを運用・改善していく」といった、より組織的な設計が必要になる。
その橋頭堡となるのは、営業部門の実務。クライアントとの過去のやり取り、オンライン商談の録画データ、オフライン商談の議事録などをAIに学習させることで、営業担当者が知りたい情報を投げかけると、AIエージェントが情報を検索・分析して回答するような世界観を目指す。これを実現するためには高度なデータマネジメント、AIが参照可能なデータを維持するための業務フローを再定義することなどが不可欠だ。
Fortune 500で現場レベルのAI活用が成功したことで、AI活用のフェーズを「ツール導入」から「経営基盤の再構築」へと進化させていくTOKIUM。そこにはこれまで以上の経営陣のコミットメント、そして全社員を巻き込む大胆な仕掛けが求められるだろう。「AIネイティブな業務フローへの切り替えは、一人ひとりの努力だけではどうにもならない。どの部分をAIに任せ、人は何を担うのか。それを定め、決意を持って変えていく」と松原氏は述べるのだった。

