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なぜAI活用は“個人技”で終わりがちなのか? MIXIが語る1年の実践で見つけた組織で成果を出す方法

「MIXI MEETUP!AI DAY 2026」レポート

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AI推進の本質は「組織設計」にある コミュニティの存在意義とは

 さらに、この共通目標の達成に向けてコミュニティが大きな役割を果たした。これが、二つ目の具体策「成功事例の横展開」につながる。コミュニティを作ることで、AI推進のハブとして成功事例の共有やチーム同士の連携の場に。それと並行して、うまく進んでいない施策を早期に発見しAIの導入支援をすばやく行う狙いもある。活動はキックオフから始まり、中間報告会や成果共有会といった場も設けた。

 コミュニティには、職種を問わず組織内の各チーム・グループからAI推進担当者が1名以上アサインされる。みてね事業本部には「マーケティンググループ」のような職能ベースのグループと、特定のミッションを持つグループが共存しており、それぞれからメンバーが参加する設計だ。

 各担当者には、30%の業務効率化に向けてどう取り組むかを自チームで定義・設計し、その状況をコミュニティ内でオープンにすることが求められる。さらに毎月、進捗と困っていることをレポーティングする仕組みによって、状況の透明性を高めているという。

「取り組みを進めたことで、当初の目的の一つであった成功事例の横展開は活発化しています。自チームに閉じているとどうしても新鮮な発見を得づらいですが、別チームの取り組みを聞いた担当者がSlack上で『教えてほしい』と声をかける場面がみられるようになりました」(賀茂氏)

 組織成果への変換という観点でも成果が出始めている。あるプロダクトチームでは業務効率化の定義を「価値提供のリードタイムの30%短縮」と設定し、職種を超えた業務可視化やモブ作業による待ち時間の削減に取り組んだ。個人タスクの改善から、チーム全体の業務フローを再設計する視点へとシフトした好例だ。

「詳しい進み具合はこれから見ていく段階ですが、組織全体の成果に目を向けた活動は順調に増えてきました。ここまでの取り組みをもとに、また検証して次の仮説を作っていくというのが、今の私たちの現在地です」(賀茂氏)

 AI時代においてMIXIのみてね事業本部が示したのは「不確実でも仮説を立ててベストプラクティスを見つけに行く」という姿勢だ。AIを「個人技」で終わらせないための組織設計──そのヒントが、1年間の実践に詰まっていた。

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この記事の著者

藤井有生(AIdiver編集部)(フジイ ユウキ)

 1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。ウェブマガジン「ECzine」編集部を経て、「AIdiver」編集部へ。日系企業におけるAI活用の最前線、AI×ビジネスのトレンドを追う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://aidiver.jp/article/detail/480 2026/04/07 08:00

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