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AIで「中堅層」が消える? ベテランの勘✕若手の学びをAIでどう繋ぐか

Progate COO 宮林卓也氏インタビュー

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 一気通貫で丸投げは失敗する──7割×7割の劣化を防ぐ段階的プロセス設計

──「AI人材を育てたい」と語る企業は多いと思います。AI活用研修で企業が陥りがちな失敗は?

 「AIを使わせたい」「AIを学ばせたい」と聞くのですけれども、学ばせた先にどういう組織像で、どういう人物像が自社で活躍できそうか、なぜ必要かを聞いても出てこない。人の採用や育成は、組織としてのケイパビリティ、実現可能性があることを増やす話なので、AI人材になったときに広がる組織の可能性が本来はあるはずで、そこに対してのビジョンがないと、どんなコンテンツも活きないですよね。

──Progateでは業務にAIを活用する上で、どのようなルールを設定していますか?

 目標設計で今OKRを使っています。目標そのものに結構細心の注意を払っていて、何をやっていいか、たとえば目標設計に国内でとか入っていれば海外はやらないとか、人の手でとかだったらAIは使わないとか、少しずつそういうガードレールを設定していくんですよ。そのガードレールの中だったら、あなたたちは自由に動いていいよという渡し方を今しているのですけれども、AIに対しても結構一緒なんです。

 ゴールはこういうもので、最終的なアウトプットイメージはこれ、これに対してやっていいこと、やっちゃいけないこと、たとえば著作権侵害しないとか、ファクトチェックは必ず入れるかみたいな形にした上で仕事を任せるというのが大事なのですけれども、なんでもかんでも適当にみたいなことをやっていくと、それこそハルシネーションによる問題が生じがちです。

──もう一つ重要なのが「業務の分解」だそうですね。営業活動を例に教えていただけますか?

 営業活動って、事前に会社四季報とかを見て調査して、お客さんのところに行って話して、議事録を取って、商談を終えたら議事録の内容をあわせて提案書にして、というふうに工程が連なっているんですよね。AIにこれを一つまるっと渡そうとすると、うまく動かないんですよ。

 たとえば事前リサーチであれば、今日商談する企業様の情報をDeep Researchで「『会社四季報』などの公開されている情報からこういう内容で取ってきてください」という指示は簡単にできる。これだけでも営業マンの1時間を削れるわけです。

 でもこれを一つのAIエージェントで「事前調査をして、商談記録作って、アウトプットを出してください」と言っちゃうと、うまくいかないのですね。

 それぞれの工程は7割方のものができても、7割×7割で全部劣化していきます。だから途中で、段階段階で7割のものを8割9割にして、できれば100%にしておく。そこはまだ「ヒューマン・イン・ザ・ループ」が必要だと思います。最小の範囲でまず使うのが大事で、一気通貫で任せると、調整も難しいし、コストがいつどう変わるかわからない。置き換え可能な範囲を分散させて、小さな仕組みをたくさん作って、大きな仕組みを変えていく動きが必要なんじゃないかと。

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答えではなく過程を問え──「なぜそうなるか」を説明できる人材を育てる

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この記事の著者

京部康男(AIdiver編集部)(キョウベヤスオ)

ライター兼エディター。翔泳社EnterpriseZineとAIdiverには業務委託として関わる。翔泳社在籍時には各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在はフリーランスとして、エンタープライズIT、行政情報IT関連、企業のWeb記事作成、企業出版支援などを行う。Mail ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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