2025年12月15日(米国時間)、ServiceNowはMoveworksの買収完了を発表した。この買収により、ServiceNowは自社のエージェンティックAIやインテリジェントなワークフロー技術と、MoveworksのAIアシスタント、エンタープライズ検索、エージェント型推論エンジンを統合することで、AIプラットフォームの機能強化を目指す。
ServiceNowのCOO 兼 CPO、アミット・ザヴェリーは「Moveworksの統合により、AIを様々なビジネスシーンで活用し、単一のアーキテクチャに根付いたワークフローインテリジェンスを強化できる」とコメントしている。実際、両社の技術連携で会話型AIによる課題解決と作業の自動化が推進され、顧客が自律的にインテリジェントなワークフローによる成果を得る仕組みが強化される。
一方、MoveworksのCEOバヴィン・シャーは「自社のAI推論エンジンやエンタープライズ検索とServiceNowのワークフロー自動化を組み合わせ、あらゆる組織に安全かつ迅速なエンドツーエンドの解決策を提供していく」と述べている。今回の統合により、従業員はどこにいても自然な形で質問や検索、アクションを実施できる直感的なフロントエンドが活用可能になるという。
ServiceNowとMoveworksの技術はトヨタやシーメンス、ユニリーバなど多数の企業で採用されている。両社の共通顧客は約250社、ユーザーは550万人にのぼる。Moveworks顧客の約90%が、その技術を全従業員に展開しているとのことだ。
また、新たに数百人のAI専門家がServiceNowに加わることで、今後の技術開発やイノベーションもさらに加速する見通しである。この買収によって、ServiceNowはITや人事などのエンドツーエンドのデジタルワークフローの自動化を単一のプラットフォームでより一層実現しやすくなる。今後は、AIを活用した従業員体験、顧客対応、自律的な業務運用環境の整備が一層進むことが期待される。
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