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データを制するものはAIを制す──ストックマーク・経産省の暗黙知活用プロジェクトにスズキら16社参画

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 AIスタートアップのストックマークが、日本企業の本格的な暗黙知活用に注力している。経済産業省および味の素、ライオンなど全16社とともに「日本企業の暗黙知/社内データ AI-Ready化プロジェクト」を発足。2026年5月14日、発足記念発表会を行った。

ストックマーク株式会社 代表取締役CEO 林達氏
ストックマーク株式会社 代表取締役CEO 林達氏

 経済産業省とNEDOが2024年2月に立ち上げた国内の生成AI開発力強化プロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」において、AI基盤モデルの開発などに取り組んできたストックマーク。同社の代表取締役CEOの林達氏はまず、「日本企業の暗黙知/社内データ AI-Ready化プロジェクト参画の公募から発足まで1ヵ月と、非常に速いスピードで各社が意思決定してくれた」と言及。暗黙知活用に対するニーズの高さをうかがわせた。

プロジェクト参画企業一覧

  • 味の素株式会社
  • 伊藤忠商事株式会社
  • NGK株式会社
  • 株式会社神戸製鋼所
  • 株式会社ジェイテクト
  • スズキ株式会社
  • 住友化学株式会社
  • 太陽誘電株式会社
  • 帝人株式会社
  • 東京電力ホールディングス株式会社
  • 日揮ホールディングス株式会社
  • 株式会社三井住友銀行
  • 三菱ケミカル株式会社
  • ヤンマーホールディングス株式会社
  • ライオン株式会社
  • LIXIL株式会社

 林氏は「これからの生成AIの主戦場は社内データだ」と断言する。生成AIが間もなくオンライン上のデータを学習し尽くすとの声もある中、同氏によれば外部公開されていない社内独自のデータとAIの掛け合わせが競争力の源泉になるという。特に製造現場の言語化されていないノウハウは、重要な暗黙知と捉えられる。実際、本プロジェクトの参画企業には神戸製鋼所、ジェイテクト、スズキ、日揮ホールディングスなどが名を連ねる。

 本プロジェクトでは、こうした企業の暗黙知をデータ・事例・行動・判断から再構成し、熟練者のレビューを経てAI-Readyな知識へと変換する。機密データを扱うことになるため、ガードレールと各社のセキュリティ要件に応じた処理環境を構築。また、共有する知見と非公開にとどめる知見を切り分け、情報管理を行う。

 同じく発表会に登壇した経済産業省 大臣官房審議官(商務情報政策局担当) 奥家敏和氏は、「AI政策=データ政策であり、データを制するものはAIを制する」と語った。特にデータのリファイナリー(精製)が、今後の日本の競争力を左右するという。

経済産業省 大臣官房審議官(商務情報政策局担当) 奥家敏和氏
経済産業省 大臣官房審議官(商務情報政策局担当) 奥家敏和氏

 しかし、現場に眠るデータはそのままではAIに投入できない。同氏は「特にフィジカル領域の非構造化データは、適切な単位に切り意味付けをする作業のノウハウ自体が暗黙知化されている」と指摘する。これに対して経済産業省では、テキストや音声、動画データだけでなく、触覚データや摩耗データ、オペレーション現場のデータなどをAI-Readyな状態にし、ロボットや工場の自律制御、自動運転、電気の送配電の自動化などを支えるデータ基盤を構築する考えだ。

「日本でもこの領域に取り組むAIスタートアップがようやく増えてきた。暗黙知の活用がAI政策の肝になる」(奥家氏)

 なお、本プロジェクトでは「現場オペレーションAI」「設計・品質AI」「技術・R&DナレッジAI」「顧客接点AI」「専門判断AI」と5つのテーマに分けて5月~10月で有効性を検証し、11月を目安に成果が発表される予定だ。

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この記事の著者

AIdiver編集部(エーアイダイバーヘンシュウブ)

「AIdiver」(エーアイダイバー)は、株式会社翔泳社が運営する、企業およびビジネスパーソンのAIの利活用にフォーカスしたメディアです。経営、ビジネス、日々の業務をAIで変革したい「AIリーダー」の皆さまに役立つコンテンツを発信します。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://aidiver.jp/news/detail/552 2026/05/14 15:15

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