AIに引用されるコンテンツ6つの共通項
では、従来のSEOに加えてAI検索時代に意識すべき新しいポイントは何か。それが、次の6つです。
引用されやすいコンテンツ設計
- 冒頭での結論・定義の明示:記事の最初に結論や定義を明確に述べることで、AIが「この記事は何について書かれているか」を把握しやすくなる
- 統計データや出典の明記:プリンストン大学のGEO研究「GEO: Generative Engine Optimization」(PDF)によると、統計データを含むコンテンツはAI検索での可視性が向上することが確認されている。具体的な数字や出典を明記することで、AIが引用しやすくなる
「何について書かれているか」の明確化
- 一貫した表記:企業名、人名、製品名などを記事内で統一して使用する。表記ゆれはAIの理解を妨げる
- schema.org(構造化データマークアップ):Organization、Person、Product、FAQPage、HowToなどの構造化データを実装することで、AIがコンテンツの意味を正確に把握できる
マルチモーダル対応
テキストだけでなく、画像や動画を組み合わせてコンテンツを生み出す。AIは画像や動画も解析対象としており、複数の形式を組み合わせたコンテンツは露出機会の増加につながると予測できる。
マルチソースでの存在感
AIは回答を生成する際、複数のソースを参照して情報の信頼性を確認する。つまり、自社サイトだけでなく、Wikipedia、ニュースサイト、SNSなど複数のプラットフォームでブランドや情報が言及されているほうが強い。
会話型・FAQ形式のコンテンツ
AI検索では、ユーザーが自然な文章で質問することが増えている。FAQ形式のコンテンツや、想定される質問に直接答える形式のコンテンツのほうが、AIの回答に採用されやすい傾向がある。
クローラー設定の見直し
各AIプラットフォームは独自のクローラーを運用しています。robots.txtでの制御を見直し、意図しないブロックがないか確認することが重要です。
最初に始めるべきは? 優先順位を整理
もちろん、すべてを1度に実施する必要はありません。次の優先順位で段階的に進めることをおすすめします。
優先度1:SEOの基本を固める
まず取り組むべきは、従来のSEOの基本。「E-E-A-Tを意識したコンテンツ」「適切な見出し構造」「技術的な土台(表示速度、モバイル対応、クロール可能性)を整えること」が、AI検索最適化の土台にもなる。
優先度2:引用されやすさを意識した調整
既存コンテンツに対して、冒頭での結論の明示、統計データの追加、出典の明記といった調整を加える。大規模な書き直しではなく、AIが引用しやすくなる要素を追加するイメージ。
優先度3:構造化データの実装
FAQPage、HowTo、Organization、Productなど、コンテンツに適した構造化データを実装する。
優先度4:マルチチャネルでのブランド露出
自社サイト以外での存在感を高める。業界メディアへの寄稿、SNSでの情報発信、レビューサイトでの評価獲得など、複数のソースでブランドが言及される状態を作る。
優先度5:効果測定の拡張
従来のクリック数やセッション数に加えて、新しい指標を追跡する。AI検索からの流入数、滞在時間、コンバージョン率、エンゲージメント指標などを測定し、AI検索経由ユーザーの「質」を把握する。
AI検索への対応は「SEOの一環」。独立した新技術ではありません。SEOの大部分はそのまま活きます。追加で必要となるのは「引用最適化」を追加する意識です。「SEOの終わり」ではなく、「SEOの守備範囲が広がった」と考えるのが実態に近いでしょう。まずはSEOの基本を固め、その上でAI検索時代の新しい要素を段階的に取り入れていく。それが、今取るべきアプローチです。
