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AI時代、「ググる」はなくなる? 検索と対話が共存する世界で、最後に問われる「言語化力」

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「情報を探す」から「答えを導いてもらう」へ。AI検索が起こすパラダイムシフト

押久保:では、続いてユーザーの検索行動の変化をお聞きします。私自身も、単語を組み合わせるこれまでの検索と違って、AI検索を前提に話し言葉で問いかけることが増えています。そういった、検索の“質”の変化についてはどうでしょうか?

AIdiver創刊編集長 押久保 剛
AIdiver創刊編集長 押久保 剛

杉原:検索行動は、今まさに大きく変わり始めています。端的にいうと、「情報を探す(Searching)」から「答えを導いてもらう(Asking)」への変化というパラダイムシフトが起こっています。

 従来は、たとえば「東京 天気」のように単語を投げかけて、情報の入り口を探していました。検索エンジンに必要そうなワードを、人間の側が並べて解釈してもらう。いわば、人間が機械に合わせていたんです。

 それがAI検索になると、検索のほうが、人間に寄ってきてくれます。こちらが自然な日本語で「明日の東京の天気は?」と聞けば、ダイレクトに答えを提示してくれます。「明日、東京でデートなんだけど、雨でも楽しめる場所は?」など、背景や目的まで書いておけばそれに対応してくれるので、質問のロングテール化が進んでいます。

押久保:まさに、私がユーザーとして実感している変化ですね。

杉原:そうですよね。また、文脈が維持されるのも大きいです。先の「雨でも楽しめる場所は?」の質問にエリアや施設の候補が挙がったら、「その近くでおいしいイタリアンの店は?」と聞くと、それにも的確に答えてくれます。

 つまり、対話型になりつつあるのです。検索行動がビッグワード検索、複合ワード検索を経て、対話を通して「自分の状況に合った答えをAIと一緒に作る行為」へと根本的に変わり始めています。

柴山:実際に、AI検索のほうがクエリは長くなっています。英語圏のデータにはなりますが、Google検索では平均3.4語ですが、Google AI Modeだと10.4語。ChatGPTだと平均31.2語で、文章での投げかけになっていると読み解けます。

 杉原さんが指摘された「文脈」、コンテキストが重要なキーワードになっていると私も思います。また、たとえ誤字があってもAIが適切に解釈してくれますから、音声入力との相性もすごく良くなるでしょうね。

出典:Average Query Length(Searches/Promrts),Similarweb,2025年12月7日
出典:Average Query Length(Searches/Prompts),Similarweb,2025年12月7日

AI検索が起こす3つの大きな変化。意思決定がショートカットされる

押久保:今、杉原さんが指摘された「対話型」への変化によって、ユーザーの意識や行動はどう変化していますか?

杉原:大きく3つの変化があります。まず、「探すための努力」が減ったこと。思った通りに質問すればいいので、正しい検索ワードを考えることから、自分の状況や目的を伝える行動へと移っています。

 次に、意思決定が前倒しされていること。検索を通して、情報を整理してから決めるのではなく、AIが整理した上で選択肢を出してくれるので、AI検索をする時点ですでに決め始めている状態になっています。

 3つ目は、行動までの距離が格段に短くなったこと。AIとの対話の中で、たとえば「そのまま予約しますか?」といった形で次の行動に自然につながるので、情報取得というよりもはや「行動を進めるプロセス」になりつつあるのではと思います。

押久保:なるほど。そうした変化の中で、何を押さえるべきでしょうか?

杉原:重要なのは、AIへの期待値が上がっていることです。一度、文脈を理解してもらえる体験をすると、表面的な答えでは満足できなくなってしまうんですね。目的を考え、意思決定を進めて、行動するまでの一気通貫のサポートを期待するようになる。AI検索は、考えて決めて動くための“相棒”に変わり始めていると思います。

柴山:意思決定までのショートカットが進んでいる点は、先の『AI検索白書』の調査でも表れています。旅行を想定して「何にAI検索を使うか」を質問したところ、主に情報収集に使う意見が多かったです。情報はAIで一気に調べて、人間は意思決定をするだけの状態になるような様子が見て取れました。

 購入まで任せられるエージェント型のAIも広がりつつあるので、ECの作り方なども大きく変わってきそうです。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社Hakuhodo DY ONE

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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