Domoは、年次カンファレンス「Domopalooza 2026」において、新たなAIオーケストレーション・フレームワークをはじめとする、プラットフォームの大型アップデートを発表した。これらの新機能により、企業はワークフロー全体でAIエージェントと企業のデータを連携させ、データとAIを活用した次世代型企業へと進化するとしている。具体的なアップデート内容は次のとおり。
外部のAIエージェントも含めたAIの実行環境を整備
今回の発表の中核となる新機能として、企業独自のデータを用いた課題解決を支援する「AI Agent Builder」、エージェントの機能をパッケージ化する「AI Toolkits」、そしてこれらを一元管理する「Domo AI Library」がある。
また、これらの中枢として機能し、外部のAIエージェントがDomoと連携しやすくなる「Domo MCP Server」も同時に発表された。これにより、Claude、Gemini、ChatGPTなどの外部AIアシスタントから、Domo内のガバナンスが効いたデータに安全にアクセスできるようになる。
データ活用の柔軟性とガバナンスを両立する機能を強化
Domoプラットフォーム内で、ユーザーが使い慣れたスプレッドシートのようにデータを柔軟に探索できる新機能「ワークシート」や、経営陣向けにレイアウトされた定型レポートを作成・配信できる「Report Builder(PDF)」を導入。また、組織全体で指標の一貫した定義と関係性を維持するための「Data Models」やセマンティックレイヤーの強化により、現場の使いやすさと全社的なデータガバナンスの両立を可能にする。
AI時代のデータ準備を大幅強化
AIを効果的に機能させるためのデータ準備(ETL)領域でも、大幅な機能強化を実施した。「Magic ETL」のアップデートに加え、JSON No Codeコネクター向けの「AIアシスタント」を提供し、ユーザーは自然言語による指示のみでREST APIs(Web標準に基づくシステム連携インターフェース)を構築できるようになる。
また、新たに「Domo Documents」を追加。これにより、PDFや画像といった非構造化ファイルをプラットフォーム内に直接保存、またはAmazon S3やGoogle Driveなどのシステムから接続し、AIが参照しやすいナレッジを構築し、構造化データと共に検索・処理できる。
なお、今後はMagic ETL内でPDP(個人データ権限)の完全サポートを実現していくとのこと。
全社的なAI・データ活用を支えるデータガバナンスとアクセス統制
管理者の運用負担を劇的に軽減するツール群も提供する。その中心となるのが、権限を与えられた管理者が他のユーザーとしてDomoを閲覧・操作できる新機能「ユーザー代理操作(User Impersonation)」。これにより、管理者はユーザーが見ている画面を即座に理解し、トラブルシューティングやユーザー環境のセットアップ状況を事前確認することが可能となる。他にも、単一のデータアクセスポリシーを定義し、それを複数の
データセットに一括で適用できる「グローバルPDPポリシー」を導入する。
また、Domo内で構築したアプリケーションを、Apple App StoreやGoogle Playを通じて自社ブランドの独立したモバイルアプリとして展開できる「ネイティブアプリ配信(Native App Distribution)」も発表。これにより、最前線で活躍するチームに対しても、最適化されたデータ活用環境を直接届けられる。
データとAIを活用する次世代型企業を支えるコーディネーション・レイヤー
企業がより多くのAIエージェントを採用するにつれ、一貫したガバナンスの下で企業全体のデータとワークフローを接続する「コーディネーション・レイヤー」が重要となる。Domoのプラットフォームはこのレイヤーを提供し、システム間のデータ接続からAI主導の自動化までを一貫して支えることで、生のデータとAIがもたらすビジネス成果との間のギャップを埋める役割を果たすという。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
AIdiver編集部(エーアイダイバーヘンシュウブ)
「AIdiver」(エーアイダイバー)は、株式会社翔泳社が運営する、企業およびビジネスパーソンのAIの利活用にフォーカスしたメディアです。経営、ビジネス、日々の業務をAIで変革したい「AIリーダー」の皆さまに役立つコンテンツを発信します。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
