SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

Inside AIdiver 最前線の声でAIの“今”をアップデート。

【動画】ファッション業界はどうAIと向き合うべきか? 「それもありかも」と思えるかが価値創出の鍵

ワールド/OpenFashion/AuthenticAI 上條千恵氏インタビュー


  • Facebook
  • X
  • note

 私たちの日常に入り込んできたAI。中でもクリエイティブ生成の進化は著しい。その恩恵を特に受けられるであろう業界の一つが“ファッション”だ。「UNTITLED」や「TAKEOKIKUCHI」といったブランドのほか、子供服を扱うナルミヤ・インターナショナルも擁するワールドでAI推進を率いる上條千恵氏は、ファッション業界特化型AI「Maison AI」を通じて、業界特有の課題を解決しようとしているという。業務効率化を超え、クリエイティビティを拡張する「AIとの向き合い方」とは──。※YouTube動画でもご覧いただけます

  • Facebook
  • X
  • note

ブランドは“チーム”で創られる ワークスペースがAI活用の肝

藤井(AIdiver編集部):ファッション業界が非常に長いですよね。

上條(OpenFashion):20年ほどのキャリアの中で、販売員から始まりマーチャンダイザー、EC運営などさまざまな職種を経験してきました。それもあって、自分の職種を「ドメインスペシャリスト」と呼んでいます。ファッションのドメインスペシャリストとして、今はアパレル企業のワールドに所属しながらも、業界ならではのAIプロダクトを生み出してお届けしています。

株式会社OpenFashion/株式会社AuthenticAI COO 兼 株式会社ワールド 企業戦略室 AI・イニシアティブ長 上條千恵氏
株式会社OpenFashion/株式会社AuthenticAI COO 兼 株式会社ワールド 企業戦略室 AI・イニシアティブ長 上條千恵氏

藤井:OpenFashionやAuthenticAIでテック領域にも携わっていらっしゃいますが、AIの世界に足を踏み入れたきっかけは何だったのでしょうか。

上條:OpenFashionは、かねてからテクノロジーを中心としたファッションDXを展開している会社なんです。生成AIの登場以前にも、たとえば自動採寸や需要予測のAIプロダクトなどを手掛けてきました。それを加速させたのが、ChatGPTをはじめとする生成AI技術です。そのとき、これはDXの時代じゃない、AX(AIトランスフォーメーション)の時代なんだ──そう実感して、いつの間にか深くAIの領域に入っていきました。

 AIプロダクトを作る一方で、ワールドでは社内のAI推進を担っています。取り組みを始めた当時は、ファッション業界のニーズに対応したプロダクトがなくて。ChatGPTもテキスト生成が主だったため、たとえば画像生成するには別のツールが必要でした。そこで、ファッション業界に必要な機能を統合したプロダクトとして開発したのがOpenFashionの「Maison AI」です。

「Maison AI」を活用して画像を生成する様子

「Maison AI」を活用して画像を生成する様子

[クリックすると拡大します]

「Maison AI」を活用して画像を生成する様子

「Maison AI」を活用して画像を生成する様子

[クリックすると拡大します]

藤井:それこそ、「人手不足」が課題のファッション業界は、AI活用のメリットが特に得られる業界ではないでしょうか。

上條:その側面はあると思います。また、専門性が高い職種も多いため、各メンバーが等しくスキルを身につけてプロフェッショナルになるまでに時間がかかるんです。こうした部分を補うなど、単純な業務効率化だけでなく技術の継承といった知識レベルでもAIを活用しています。

藤井:そうした取り組みを支えているファッション業界特化型の「Maison AI」とは、どのようなものなのか、詳細を教えてください。

上條:バックオフィス業務に関連した機能も備えているAIプラットフォームです。テキスト生成も画像生成も複数のAIモデルが利用できるようになっていて、各業務に合わせて選べる点が大きなメリットの一つですね。

 加えて、私たちが強みだと考えているのが「チームで使える」点です。モノを作ってお客様に届けるとき、一人で完結する仕事はありませんよね。一つのアウトプットを共有できるレベルにまで磨き込むこと、そのアウトプットを他メンバーが常に見られる状態にすることが非常に重要だと感じています。

 ChatGPTが流行り始めた当時、AIは個人で使用するインターフェイスがメインでした。それに対して、私たちは最初から「ワークスペース」の中でどう知識を共有するかという思想を大事にしています。誰かが画像生成を自動でできるワークフローを作ったら、同じチームの誰もが使える。そうすると、業務の再現性はもちろん、「あ、先輩はこうやって使っているんだ」と学びが得られます。それによって、AIを活用できるチームに育っていけると考えているんです。

次のページ
人間と見間違うAIモデルが生成可能に そのとき、洋服の作り方はどう変わるか

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
Inside AIdiver 最前線の声でAIの“今”をアップデート。連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

藤井有生(AIdiver編集部)(フジイ ユウキ)

 1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。ウェブマガジン「ECzine」編集部を経て、「AIdiver」編集部へ。日系企業におけるAI活用の最前線、AI×ビジネスのトレンドを追う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • note
AIdiver(エーアイダイバー)
https://aidiver.jp/article/detail/324 2026/02/13 09:28

広告を読み込めませんでした

広告を読み込み中...

アクセスランキング

アクセスランキング

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング