SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

「AX Day(エーエックス・デイ)」は、翔泳社の「AIdiver(エーアイダイバー)」が開催するオンラインイベントです。表面的なAI活用の事例ではなく、事業成長にまで結びつく“AIトランスフォーメーション”の在り方を徹底深掘りします。

アワードも初開催!先進AX事例を募集中「AX AWARD 2027」

ログラスが見つけたAI推進の本質

「経営層が本気にならない」と嘆くAI推進担当者へ。人を動かすのは正論ではなく"数字"と"小さな成功"

【第2回】ログラスのAI実装責任者が語る、実践からの気づき

  • Facebook
  • X
  • note

 「全社でAIを」と号令をかけたわりに、経営層も現場も動かない。その板挟みで、AI推進担当が一人ですり減っている。その疲弊の要因は努力不足ではなく、AIを一人に背負わせる組織の構造だ。本稿では、ログラスでAI実装を担っている荒木慎平氏が、AI推進担当者向けに具体的な打ち手を整理。まず取るべき行動を伝授する。

  • Facebook
  • X
  • note

前回の記事はこちら

一人で「推進」はそもそも難しい 視点を変えれば楽になる

 前回、AI変革が進む企業には、一つの共通点があるとお伝えしました。トップが本気で引っ張り、自分の手でAIに触り、その実践を自分の言葉で発信している。これだけです。裏を返せば、ここが欠けている会社では、どんなAIツールを入れても変革は進みません。

 しかし、この記事を読んでいるAI推進担当者は、こう感じているはずです。「その経営層が動いてくれないから困っている」と。

 自ら「AIを活用せよ」と号令をかけたにもかかわらず、経営層がAIを触っておらず、現場は忙しさを理由に動かない。その間で、AI推進担当のあなたが一人で上に食い下がり、下に働きかけ、板挟みになっているのではないでしょうか。この構図を、私は何度も見てきました。

 先にお伝えしておくと、その疲弊はあなたの頑張りが足りないからではありません。AIを「一人の担当者」「1つのチームに任せる」という組織の作り方そのものが、構造的に無理を強いているケースがほとんどです。

 その構造の中で、あなたが何をすれば良いか。問いは3つです。

  • 何をやめて何をやるか
  • 経営層に、どう本気になってもらうか
  • 何から始めるか

 この順番で、現場で使える形にしていきます。

 まず、一人で「推進」するのをやめること。最初にやるべきは、施策を増やすことではありません。「自分が全部やる」という前提を、いったん捨てるのです。担当者以外にやる人がいない状態は、担当者が優秀であるほど危険だといえます。AI推進を一人に集約すればするほど、その一人が抜けたときにすべてが止まってしまいます。AIツールの問題ではなく、構造の問題です。

 そこで、発想を逆にします。一人で推進するのではなく、全員がやる状態を設計して、その先頭であなたが旗を振ります。あなたの仕事は、みんなの代わりにAIを使う代行役ではなく、みんながAIを使う状態を作る加速役です。

 誰がどの業務でどれだけAIを使えているか、見えるようにする。うまい使い方を共有し合う場を作る。トップの実践と現場の成功体験をつなぐ。この立ち位置に移ると、疲弊の構造が変わり始めます。

次のページ
何をやるか(1)──旗を振る前に「測る」

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
ログラスが見つけたAI推進の本質連載記事一覧
この記事の著者

株式会社ログラス(執筆:社長室 AI-Ops マネージャー/Cursorアンバサダー 荒木慎平)(アラキ シンペイ)

TOTOで製造業のDX推進・商品企画に従事し、freeeでPdMを経て現職。社長直下で全社のAI実装と定着をリードする。DX推進で培った「組織を動かす型」をAI変革に転用。「AIは"推進"するものではなく、全員で"運用"する〈AI-Ops〉」を掲げ、AI時代の業務設計と組織にAIを根づかせることを専...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • note
AIdiver(エーアイダイバー)
https://aidiver.jp/article/detail/616 2026/08/12 08:00

広告を読み込めませんでした

広告を読み込み中...

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング