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ログラスが見つけたAI推進の本質

日本企業の経営層へ。AI変革が進む企業の共通点 「活用せよ」の号令だけで組織が動かない理由とは

【第1回】ログラスのAI実装責任者が語る、実践からの気づき

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 「全社でAIを活用せよ」と号令をかけ、最新ツールも導入した。それにもかかわらず、現場が動かない──。今、多くの経営者がこの壁にぶつかっている。ツール選定が原因だと思われがちだが、「本当に乗り越えるべき壁は別にある」と語るのは、ログラスの荒木慎平氏だ。社長直下のAIオペレーションマネージャーとして全社へのAI実装を担当している同氏が、実体験からの学びを共有する。

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なぜ自社ではAIが浸透しないのか? 課題の本質

「全社でAIを活用せよ」

 このような号令が、あなたの会社でもかかっていないでしょうか。ChatGPTなど対話型AIの全社導入、ツール選定のための委員会や推進部門の設置……。すでに打ち手はそろっているものの、経営層が想定したほど現場の生産性は変わらない。そんな相談を、私は数えきれないほど受けてきました。

 現在、私はログラスでAIオペレーションマネージャーを務めています。前職は、freeeでプロダクトマネージャー、さらに前職はTOTOでDX推進に携わっていました。その経験から、今AI変革の現場で起きていることは、私がDXの現場で見てきたことと「構造がまったく同じ」だと断言できます。

 新しい道具を現場に配る。数ヵ月後、その道具は誰にも使われていない。これは、私自身が過去のDX推進でとおった失敗です。

 AIの浸透の壁は、ツールややり方といったHowではなく「組織への設計」にあります。そして、この壁の突破口を握っているのは、推進担当者ではありません。この記事を読んでいる、経営層の皆様なのです。

「御社はIT企業だからAI推進がしやすいのでしょう」

 よくこういわれますが、明確に違います。IT企業でも、社内のAI活用が止まっている企業は意外にも多いです。その一方で、金融・保険のような歴史のある堅実な企業でも、AIが浸透している企業はあります。

 今までの経験から、AIが組織に根づいている企業には、一つの共通点があると気づきました。トップが本気で引っ張っていることです。社長が「やる」と決めて、その熱が組織に伝わっている。変革を進められる企業は、例外なくこのフローを踏んでいます。反対に、それがない企業は、どんなに最新ツールを導入しても変革が止まってしまいます。

 この条件に「どのAIツールを選ぶか、どう使うか」はあまり関係がありません。重要なことは、AIという新しいものに対する行動変容を、組織としてどう起こすかの設計です。

「AIの推進を」と言う社長の多くが、自分ではAIを触っていない

 私は経営者の方とお会いするたびに、こう尋ねています。

「ChatGPTの音声対話・音声入力は、日々使っていますか?」

「Gemini Notebookで調べ物をしたことはありますか?」

「Claude Codeを触ってみましたか?」

 私の実感では、「AI推進をしよう」と号令をかけている経営者の7割が、ご自身ではAIを触っていません。もちろん、悪気があるわけではないでしょう。部下が提示したデモを見て、レポートを読んで「理解」はしている。しかし、理解して終わっているのです。

 資料上でAIの仕組みを知っている状態と、自分の仕事が変わる感覚を体で知っている状態とでは、組織に対して出せる指示の質がまったく異なります。この感覚がないまま号令をかけると、AI変革は「ツールを導入せよ」という調達の話に矮小化されます。

 そして現場は、経営層の言葉ではなく行動を見ています。「AIが重要だ」と語る社長が、自分の業務では何一つ変えていない。それを現場は驚くほどよく見ていて、「言うだけなら誰でもできる」と白けていく──社員は上司を見て、自分の時間の使い方を決めるもの。社長が触っていないものに、業務時間を投資する社員はいないでしょう。

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トップの失敗こそ発信すべき 自ら手を動かすと何が変わるか?

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この記事の著者

株式会社ログラス(執筆:社長室 AI-Ops マネージャー/Cursorアンバサダー 荒木慎平)(アラキ シンペイ)

TOTOで製造業のDX推進・商品企画に従事し、freeeでPdMを経て現職。社長直下で全社のAI実装と定着をリードする。DX推進で培った「組織を動かす型」をAI変革に転用。「AIは"推進"するものではなく、全員で"運用"する〈AI-Ops〉」を掲げ、AI時代の業務設計と組織にAIを根づかせることを専...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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AIdiver(エーアイダイバー)
https://aidiver.jp/article/detail/615 2026/08/10 08:00

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