2026年3月3日、LINEを軸としたマーケティングオートメーションなどを展開する台湾発のクレッシェンド・ラボが、記者向けのラウンドテーブルを実施した。CEOの薛覲(シュエ・ジン)氏が来日し、日本法人の代表を務める猪股唯耶氏とともに、日本市場における新たな事業戦略を説明した。
日本市場で、LINE公式アカウントでメッセージ配信ができるマーケティングオートメーション「MAAC(マーク)」、One to Oneのコミュニケーションツール「CAAC(カーク)」を展開してきたクレッシェンド・ラボ。現在、AIファーストカンパニーとしての製品展開にシフトしている。薛覲氏は「AIが浸透している現状から、AIによる個人の生産性向上、業務プロセスの刷新、AIを活用した製品開発および提供、どの領域にもAIを組み込んでいかなければならない」と強調。また、猪股氏は「以前より資金調達が難しくなっている。経営効率性を速く上げるためにもAIが必要」と語った。
その方針から、同社は2025年12月にAIデータ分析エンジン「DAAC(ダーク)」を発表している。MAACやCAACで蓄積されたデータをDAACと連携し、インサイトを分析できる本サービス。日本では提供前だが、DAAC内のチャットに自然言語で施策や戦略の相談をすると、過去データに基づいた示唆や次のアクションが提示される。さらに、示唆されたアクションをMAACに反映させる機能が数ヵ月以内にリリースされる予定だ。
猪股氏は、今後の方針として特に日本市場に注力していく考えを示した。クレッシェンド・ラボは日本・台湾・タイを中心に事業展開しているが、中でも日本は市場規模が大きく競争力のある製品が少ないため、最も投資対効果が高いという。一方で、差別化の難しさにも触れ今後の展望を述べた。
「今後、AIで開発の難易度が下がり、インターフェイスレベルでの差別化に価値はなくなる。どれだけ独自データを保有し、独自のアウトプットに変えられるかが、SaaSが唯一生き残る道だ。自社でも独自データを強くしていく」(猪股氏)
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