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社員4,000名のAIスキルをどう底上げするか 中国電力に学ぶ、“ジブンゴト化”を促す教育の仕組み

「AI SHIFT SUMMIT WINTER 2026」レポート

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アクティブユーザー数は4.5倍に AIを身近な存在に変えた泥臭い活動

及川:2025年のはじめに山口、岡山、島根の3つの支社へ直接赴いて研修を行われました。

井上:実際に行ってみて気づいたのは、どの現場にも驚くほどAIを使い込んでいるキーパーソンが必ず存在するということです。こうした方々を発掘できたのは大きな収穫でした。さらに現場の方は、本社のIT・DX部門からのフォローをもっと手厚く受けたい、直接相談したいという強い思いを抱えていました。対面で話すことで、普段困っている些細な悩み事や、具体的な業務フローの中での課題感を直接ヒアリングできたことは大きなメリットだったと感じています。

及川:支社で研修に参加された方の職種は、顧客サポートから発電所のメンテナンス担当まで多岐にわたっていました。

井上:そうですね。最初は「自分たちには関係ない」と思っている現場の方でも、目の前で具体的な活用例を見せると、ちゃんと興味を持ってもらえるんです。AIに馴染みのない方の苦手意識を払拭するには、こうした泥臭い活動が最も効果的だと痛感しました。ここで火がついた参加者が自分の拠点に戻って周囲に伝播してくれます。

及川:さらに2025年3月には、広島の本社で中級者以上向けのセミナーを開催しました。AI前提で組織を改革する考え方というかなり高度な内容でしたね。

井上:活用者のレベルに大きなバラつきがある中で、ターゲットをどこに設定するかという運営上の難しさを感じました。事後アンケートでは「非常に刺激を受けた」というポジティブな声の半面、「自分のレベルではまだ早すぎた」という戸惑いや、「もっと手元の具体的な事例を深掘りしてほしかった」という要望もありました。

 ターゲットを明確に区分し、それぞれのステージに刺さる内容を個別に設計する。そして集客の段階からそれを徹底する。これが、リスキリングを次のフェーズへ進めるための重要な教訓となりました。しかし、このセミナーをきっかけに個別の相談に来られた方もいて、そこから具体的な業務改善プロジェクトが動き出した例もあります。

及川:自発的に相談に来るような方は、まさに組織の変革を担う存在ですね。研修を受けた方々による具体的な事例は生まれていますか。

井上:熱心な方はかなり作り込んでいて、数百行ぐらいのプロンプトを秘伝のタレのようにカスタマイズし、それを組織内に展開して活用している事例も見受けられます。私たちはそうした個別の事例を随時ヒアリングし、社内ポータルサイトで紹介しています。こうした横展開を継続することで、組織全体の活用レベルを底上げできると考えています。

 取り組み開始当初と比較して、2025年11月時点でアクティブユーザー数は約4.5倍週次の利用回数は8.5倍と、右肩上がりの成長を続けています。現在、AIの利用対象である社員は約4,000名おりますが、そのうち6割以上が確認テストに合格してライセンスを取得済みです。業務の中に着実に定着してきていると実感しています。

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5年計画で業務を半分に 目標達成の鍵を握るAIエージェント

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この記事の著者

藤井有生(AIdiver編集部)(フジイ ユウキ)

 1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。ウェブマガジン「ECzine」編集部を経て、「AIdiver」編集部へ。日系企業におけるAI活用の最前線、AI×ビジネスのトレンドを追う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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AIdiver(エーアイダイバー)
https://aidiver.jp/article/detail/339 2026/02/09 08:00

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