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日本はフィジカルAIが主戦場に──榊原彰氏が描く将来像 米国・EU・中国との比較で見える課題とは

【対談】パナソニックグループ 榊原彰氏×博報堂DYホールディングス 森正弥氏 -後編-


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若者は「AIと成長できる」自覚を持つべき これから生き残る術

森:グループCAIOとして、他の経営層とどのようなコミュニケーションを取られていますか。

榊原:特に密に連携しなければならないのは、各事業会社のCEO。そして、事業会社横断でIT基盤を提供しているパナソニック デジタルのCEOです。たとえば、AIエージェントを作っても、レガシー資産にアクセスできる形にしてもらう必要があります。

森:AIの変革を進めていくと、グループ内でのシナジーが起こるはずです。特に何に期待しているのでしょうか。

榊原:現場のネットワークのシナジーもそうですが、AIと人のシナジーが1番重要でしょう。“人も賢くなる”ということです。我々はAIにさまざまなデータを学習させますが、一方で人が考えなくなってしまっては意味がありません。AIと人でラーニングプロセスを回すことが不可欠です。

森:たしかに、そうですね。博報堂DYグループでは、AIの使い方が2種類あるとしています。AIによるオートメーションと、AIを活用してクリエイターやデザイナー、マーケターの創造性を高めて新しいものを生み出すオーグメンテーション。気が付くとオートメーションにばかり目がいってしまいますが、実はオーグメンテーションと併せて戦略を立てていく必要があると思うのです。その方向性を示せることが、これからのリーダーシップだと考えています。

榊原:ソフトウェアはそれが非常にやりやすい。ハードウェアの場合、設計や製造を考える段階で「AIエージェントで新しいものを生み出しても、生産ラインが用意できていない」と結論付けて、止まってしまう。しかし、ソフトウェアはいくらでも作れます。そのクリエイティビティをもっと伸ばさなければならないのです。そのためには、AIとともに進化するためのAIリテラシーを、社員自らが育てる必要があります。CAIOとして、具体的な方向付けや環境のセットアップに取り組んでいきたいです。

森:ありがとうございます。では最後に、若い人たちへのメッセージをいただけますか。

榊原:重要なのは「自分で考えなければならない」ということです。AI以前からそうでしたが、AIの台頭によって自らの頭で考えることの重要性が、さらに増しています。

 黙って経験を積めば成長できる世の中ではなくなりました。急速に変化する社会の中で、その動きをキャッチアップする構えがなければ、自分自身の存在意義が問われることになる。「私はAIと一緒に成長できる人間である」という自覚をもつことから始めてください。AIに使われない人間になるには、自分自身こそ進化し続けなければならないのです。

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この記事の著者

藤井有生(AIdiver編集部)(フジイ ユウキ)

 1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。ウェブマガジン「ECzine」編集部を経て、「AIdiver」編集部へ。日系企業におけるAI活用の最前線、AI×ビジネスのトレンドを追う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://aidiver.jp/article/detail/676 2026/09/17 08:56

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