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IVRy、「AIネイティブコンタクトセンター」構想を発表 人手不足・カスハラへ対応する新サービス提供

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 電話自動応答サービスを展開するIVRyが、新サービス「アイブリー AI Contact Center」を発表した。これにともない、同社は2026年3月2日に記者向けの説明会を実施。BizDev/Solution Architect 山田聡氏、コンタクトセンター事業統括責任者 岩間悠太氏が新サービスの開発背景と機能を紹介した。

 山田氏はまず、コンタクトセンター運営の複雑化に触れた。特に課題となっているのが労働力不足だ。山田氏は「人を増やせば良いわけではなく、構造的な変革が必要」と強調し、コンタクトセンターの“三重苦”として次を挙げた。

  • 人材確保モデルの限界:採用難や離職の増加、教育コストなど人を増やしたくても増やせない状況
  • 応答率とCXのトレードオフ:問い合わせをさばききれず顧客を長時間待たせてしまうなど、品質と効率の両立が難しい
  • オペレータ疲弊/SV(スーパーバイザー)負荷:複雑なシステムとプロセス、まだクレーム対応による精神的負荷などによって現場が疲弊してしまう

 加えて、2026年10月からは企業にカスタマーハラスメントへの対策が義務化される。「コンタクトセンター運営がより複雑化する」と山田氏は話す。

「AI活用はもはや効率化にとどまらず、従業員体験の向上、安全への配慮の実装手段として、ますます重要性が高まっている」(山田氏)

株式会社IVRy BizDev/Solution Architect 山田聡氏
株式会社IVRy BizDev/Solution Architect 山田聡氏

 こうした課題を解決する理想の姿として、同社は“AIネイティブコンタクトセンター”を作るとした。具体的には、AIと人が文脈を維持しながら統合され、“協奏”できる運営モデルを目指す。また、複雑なシステムインテグレーションに依存せず「中堅企業でも活用できる構造と価格帯が必要」だという。

 IVRyは「アイブリー AI Contact Center」で大企業のみならず中堅企業でも取り入れやすいAIコンタクトセンター機能を提供していく。同サービスでは、IVRyのAIボイスエージェントが問い合わせの一時対応をおこない、既存のCTI(Computer Telephony Integration)へ転送または連携。また、AIエージェントとの協業に最適化したCTIを利用してコンタクトセンターを運営することも可能となっている。具体的な機能は次のとおり。

AIによる業務完遂とハルシネーションゼロの実現

 LLM(大規模言語モデル)を活用し、ボタン操作を必要としない自然な対話を実現する。問い合わせに対する回答は事前に設定しルールベースで対応。イレギュラーなものはオペレータに転送されるため、AIの誤回答であるハルシネーションを抑制する。

応対率100%のAIネイティブなコールルーティングの実現

 AI対話による様々な分岐の設計が可能となっている。オペレータが対応できない混雑時や深夜帯も、対話型の音声AIが一次対応をすることで、応対率100%の体制を構築。複雑な案件や丁寧な対応が必要な案件を人に引き継ぐ。また、AIが一次対応をしている間にオペレータが回答を準備でき、心理的負担を軽減できるという。

各コンタクトセンターの環境に合わせた環境設定

 IVRyのAIボイスエージェントを利用するCTIに連携、あるいは外線転送して活用できる。また、同社が新たに開発・提供する「IVRy CTI」とセットで利用することも可能。IVRy CTIは、AIボイスボットの活用を前提とした業務オペレーションの構築を可能にし、AIと人のシームレスな連携を実現する。同CTIでは、AIが一次受付した内容はオペレータの業務画面に表示され、オペレータは「どこまで話し、何を特定したか」を把握して応対を開始できる。

「IVRy Analytics」および「IVRy Data Hub」による対話の資産化

 対話内容の自動抽出および分析を行う機能「IVRy Analytics」、コミュニケーションデータを一元的に統合・解析するデータプラットフォーム「IVRy Data Hub」らを活用することで、すべての通話を自動でラベリングおよび分析し、定量分析、コンタクトセンターに寄せられる顧客の声の抽出が可能。これにより、問い合わせ傾向の分析やコンプライアンスリスクの可視化もできる。

エンタープライズ水準のセキュリティと導入支援

 IPアドレス制限や二要素認証、個人情報のマスキング表示など、エンタープライズ企業が求める基準に対応する強固なセキュリティ機能を標準装備している。また、専任チームが要件定義からAIシナリオ設計まで伴走する。

 岩間氏は「コンタクトセンターは、ほかの顧客情報と切り離して管理されているケースが多い」と指摘する。これに対して、IVRyは事業所、代表電話、店舗、コンタクトセンターのどこからでもデータを統合して分析できる点が特徴だという。

「オペレータが対話したものでも、AIが対話したものでも、すべて情報資産として文字起こしや録音データを蓄積でき、AIによる要約も可能。それらを各社が使っているCRMシステムやデータウェアハウスに連携できる。その上で、新たにCTIやPBXといった各社のシステムへの連携もできるようになった」(岩間氏)

株式会社IVRy コンタクトセンター事業統括責任者 岩間悠太氏
株式会社IVRy コンタクトセンター事業統括責任者 岩間悠太氏

 なお、カスハラ対策としては、コンタクトセンターにおいてリスクの高いワードが出てきた場合、AI検知して通知を飛ばす仕組みが実装できる。岩間氏は「現場で起きていることをセンター長がつぶさに把握しながら、運営戦略に注力できる環境を作る」と述べた。

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AIdiver編集部(エーアイダイバーヘンシュウブ)

「AIdiver」(エーアイダイバー)は、株式会社翔泳社が運営する、企業およびビジネスパーソンのAIの利活用にフォーカスしたメディアです。経営、ビジネス、日々の業務をAIで変革したい「AIリーダー」の皆さまに役立つコンテンツを発信します。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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