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コンタクトセンター×AI市場、5~10年で数千億円規模に──Algoageが新サービス発表

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 DMM.comグループのAIスタートアップであるAlgoage(アルゴエイジ)は2026年5月21日、コンタクトセンター向けの新AIプロダクト「SureSide」の提供を開始。同日に記者発表会を開催した。

株式会社Algoage CEO 横⼭勇輝氏
株式会社Algoage CEO 横⼭勇輝氏

 同社は、東京大学発のスタートアップ企業であり、現在はDMMグループの「事業創造会社」として活動する。CEOの横⼭勇輝氏は冒頭、マサチューセッツ工科大学の調査結果を引用し、エンタープライズ企業における生成AIのPoC失敗率が95%に達している現状に警鐘を鳴らした。

「AIを使いこなせるアーリーアダプターが恩恵を受ける一方で、マジョリティ層には価値が届かず、むしろ格差が広がっている。この『PoCの壁』を突破するには、人間がAIを操作することを意識せず、勝手にAIが動いている状態を作らなければならない」(横山氏)

 このビジョンの実現に向け、同社が主戦場に選んだのがコンタクトセンター(以下、CS)領域だ。CSの国内オペレーターの人件費は年間1〜2兆円にのぼるという。現場では人手不足やカスタマーハラスメントが深刻化しており、AIによる省力化はニーズが高い。また、AI化による市場ポテンシャルも大きい。横山氏は「仮に10%程度がAI化されるだけでも、1000億円〜2000億円規模の市場が生まれる」と強調した。

 具体的な取り組みとなるのが、新サービス「SureSide」だ。約2年間、DMMグループのCS部門で検証を続けてきた。同部門では60以上のサービスを横断してサポートしており、オペレーターが独り立ちするまでに年単位の時間がかかるケースもある。横山氏は「実際に新人教育を受けてみたが、非常に複雑で難しかった。AIで簡単に自動化できそうに思われるが、実際にはハードルが高い」と振り返る。

 従来のチャットボットやAIツールは、一問一答のプロンプトを人間が事細かに書き、メンテナンスしつづける必要があった。この「AIのための仕事」が現場を圧迫し、結果としてAI導入を断念させる要因となっていた。それに対して「SureSide」の強みは、独自開発の「SureSide ナレッジハブ」にある。これは人間用に書かれたマニュアル、複雑な対応フローをAIが自律的に読み解き、論理構造を自動変換する共通基盤だ。「当社には、人間向けのマニュアルをAIが理解できるように変換できるコア技術がある」と横山氏は説明する。

 Algoageが提示する実装戦略は、いきなりの「全自動化」ではない。まずはオペレーターの隣で業務を支援する「AI Co-worker」として導入し、現場で精度を磨くステップを重視している。社内でオペレーターが使い込み、信頼に足ると判断されたナレッジをそのまま顧客向けの自動応答へとシームレスに移行させる。この「現場で育てる」プロセスこそが、AIを博打にしないための解だという。

「SureSideは、単なるコスト削減ツールではない。現場の痛みに寄り添い、使うほどに賢くなるパートナーだ。AIエージェントがマニュアルを読み解き、自ら行動するこの仕組みは、CSにとどまらずあらゆるホワイトカラー業務の標準となるはず」(横山氏)

 なお、SureSideは「SureSide ナレッジハブ」を中心に据え、次の4つの機能を備えている。

  • SureSide ボイスアシスト(電話応対業務を支えるAI支援)
  • SureSide アドオン(あらゆる業務に溶け込むAI支援)
  • SureSide チャットインテリジェンス(チャット応対を自動化するAIエージェント)
  • SureSide ボイスインテリジェンス(電話応対を自動化するAIエージェント)

 部分最適ではなく、これら4つが最初からつながるように設計されているという。現時点では、SureSide ナレッジハブおよびSureSide ボイスアシスト、SureSide アドオンがメインで提供されているが、2026年中にSureSide チャットインテリジェンスが順次提供される予定だ。SureSide ボイスインテリジェンスも、2027年のリリースを目指すとしている。

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AIdiver編集部(エーアイダイバーヘンシュウブ)

「AIdiver」(エーアイダイバー)は、株式会社翔泳社が運営する、企業およびビジネスパーソンのAIの利活用にフォーカスしたメディアです。経営、ビジネス、日々の業務をAIで変革したい「AIリーダー」の皆さまに役立つコンテンツを発信します。

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AIdiver(エーアイダイバー)
https://aidiver.jp/news/detail/560 2026/05/22 13:00

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