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「日本市場にかなり注力」Genesys CloudがコンタクトセンターのAI戦略を共有

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 コンタクトセンターへのAI実装の気運が高まっている。金融・保険業界を中心に、顧客対応に本格的にAIを導入するケースが増えてきた。コンタクトセンター領域を支援する企業も、各社がAIにフォーカスしている状況だ。

 そうした中、コンタクトセンタープラットフォームなどを展開するGenesys Cloud、および日本法人のジェネシスクラウドサービスは2026年6月11日、メディア向け説明会を開催した。説明会では、日本のコンタクトセンター市場の現状などが語られた。

ジェネシスクラウドサービス 代表取締役社長 ポール・伊藤・リッチー氏
ジェネシスクラウドサービス 代表取締役社長 ポール・伊藤・リッチー氏

 日本での提供開始から今年で10周年を迎える同社。現在、日本市場にかなり注力しているという。ジェネシスクラウドサービスの代表取締役社長であるポール・伊藤・リッチー氏によると、昨年度の日本における売上は前年度比40%以上の成長。特に金融業界を切り取ると、前年度比55%以上の成長率となっている。そして今年度は、よりAI技術を活用していく考えだ。

 Genesys Cloudは今年の3月、グローバルで「Agentic Virtual Agent(AVA)」をローンチした。これは、従来のようなスクリプトベースではなく、複数のチャネル、システム、ワークフローを横断して顧客ニーズを推論およびアクションするAIエージェントである。このAVAとボット、バーチャルエージェントを合わせた月間セッション数は、今年すでに50万件を超えている。

 「以前は音声プラットフォームという見られ方をしていたが、AIを活用したエクスペリエンス・オーケストレーションプラットフォームへと徐々に進化している。それが数字にも表れるようになってきた」(リッチー氏)

 さらに同氏は「今がビジネスをさらに成長させるチャンスだ」と強調する。その裏付けとして、市場環境に関するデータを共有した。

 Genesys Cloudのレポートでは、「AIで顧客体験を設計する」「AIでカスタマージャーニー全体の課題を特定する」という項目において、実際に取り組んでいる日本企業はそれぞれ58%、54%にとどまる。グローバルと比較すると、30ポイント以上低い結果だ。また、日本の顧客の多くが期待する待ち時間を5分未満としている一方で、実際には5分以上待たされているケースが多いのだという。

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 このような現状に対して、リッチー氏は今後1~2年のスパンで「サービスコストの削減」「CX領域でのAI導入拡大」「人とAIが連携する業務体制の構築と運営」という3つの観点で日本企業の支援を強化するとした。

 続いてGenesys CloudのSVP, General Manager プロダクトマネジメント担当 マイク・スラージ氏からは、同社が重視する「エクスペリエンスエコノミー」への進化に向けたフレームワークが紹介された。次の図にあるレベル2やレベル3に位置する企業を、Agentic AIが自律的に動き回るレベル4にまで引き上げるという。

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 それを実現するための核となるのが「エージェンティック・オーケストレーション」だ。大規模言語モデル(LLM)と大規模アクションモデル(LAM)を組み合わせた自律型の意思決定主体である「Agentic Virtual Agent(AVA)」、通話の要約や翻訳、従業員のパフォーマンス評価などが可能な「バーチャルスーパーバイザー」、ナレッジベースを活用し、顧客からの質問の理解、それに対するアクションのサポートなどを行う「エージェントコパイロット」、Genesys Cloudのプラットフォーム上に搭載される汎用的な会話型AI「Genesys Cloudコパイロット」といったAIが調和・連携し、複雑なタスクを自律的に解決する。

Genesys Cloud SVP, General Manager プロダクトマネジメント担当 マイク・スラージ氏
Genesys Cloud SVP, General Manager プロダクトマネジメント担当 マイク・スラージ氏

 なお、説明会では事例としてKDDIが登壇した。同社はGenesys Cloudを採用し、コンタクトセンター基盤の再構築を行っている。既存のコンタクトセンター基盤は2012年に導入したものだが、オンプレミスの衰退、人手不足と効率化ニーズ、コミュニケーション方法の多様化という3つの変化から、今回のプロジェクトに乗り出したという。

 同社では、基本機能はGenesys Cloudを活用し、他システムとの情報連携や業務ロジックはAWS上で個別に開発する方針だ。また、AIの活用により、問い合わせにおけるデジタルシフトの加速と応対効率の向上、業務効率化につなげる。なお、2025年8月よりシステム再構築プロジェクトを開始しており、2026年5月から2028年3月にかけて、次世代コンタクトセンターシステムへ移行する予定だと明かした。

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この記事の著者

藤井有生(AIdiver編集部)(フジイ ユウキ)

 1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。ウェブマガジン「ECzine」編集部を経て、「AIdiver」編集部へ。日系企業におけるAI活用の最前線、AI×ビジネスのトレンドを追う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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AIdiver(エーアイダイバー)
https://aidiver.jp/news/detail/594 2026/06/15 08:00

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