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まずAIエージェントを実装すべきはコンタクトセンター その理由と企業の現実解をおざけんが語る

CX領域のAI企業6社・AICX協会が共同開催「AICX Frontier 2026」

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AIの進化に焦りすぎない 問題は実装を「設計できる人材」がいないこと

 ここまでで、AIによるコンタクトセンターの価値向上の実感がわいたのではないだろうか。ただし、重要なのは導入から運用をどう設計するかだ。小澤氏は「かねてから、この変革をデザインできる人材がいないことに課題を感じていた」と明かす。

 「もはやPoCという言葉は聞き飽きています。今年こそ本腰を入れて業務や組織を再設計できる人材を増やしていかなければなりません」

 小澤氏は、具体的な失敗パターンとして「ツール先行型」を挙げる。AIの導入は派手に発表したが、実際には現場の業務に馴染んでいないケースだ。数万人規模の全社員にAIの利用権限を配布し大々的に打ち出したものの、結局はまったく使われないままアカウント数をどんどんと削減していく企業も実は珍しくないという。

 「業務・組織・AIを同時に設計できる人がいないからです。そもそも組織全体が変わらなければならないため、たとえばコンタクトセンターと人事の連携も非常に重要となります。人事戦略の中でコンタクトセンターの人材をどう採用するのか。顧客体験全体を見られる人材を要件定義に入れる必要が出てくるわけです。もちろん、現場の業務を変革するための設計力も求められます」

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 現場のどこにAIエージェントを実装すればいいか、すぐにイメージできる人はいるだろうか。小澤氏は「もはや“組み込む”レベルではない」と強調する。つまり、既存業務にAIを追加するのではなく、AIエージェントを起点に業務をゼロイチで作り直さなければならないのだ。そうした変革に挑む参加者に向けて、同氏は最後にエールを送った。

 「日々新しいAIのアップデート情報が流れてきます。しかし、それらは1度置いておいていいのです。たとえ3ヵ月AIのニュースを見なくても、皆さんが思っているより遅れをとりません。その間に現場を変革するロードマップを考えてみてください。コンタクトセンターの経験と知見があれば、それがAIエージェント時代の最大の武器になります」

会場では参加者からの質問も寄せられた。ここからは、質問と小澤氏の回答を抜粋して記載する。

──AIエージェントを顧客体験の改善に落とし込み、成功している企業はあるのでしょうか。

小澤氏:AIエージェントの顧客体験が完璧に構築できている企業はないと思います。今のAIエージェント関連のSaaSもコンタクトセンター向けのツールベンダーも、それぞれが企業に伴走するパターンが多い。しかし、そうではなくもっと根本治療のように変革していく企業が増えていくことが重要です。

──AIエージェントを設計するということは、作業とその順序を詳細に言語化するイメージですか。

小澤氏:そのとおりです。また、社内にあるデータ資産をしっかりリストアップすることも重要です。そこから優先順位を付けていきながらAIエージェント化していきます。

──AIでどのような価値を生み出せるか可視化する指標はありますか。

小澤氏:皆さんは、パソコンの導入や活用に対してROIを考えたことはないでしょう。パソコンと同じくらいAIも当たり前になってきているのに、AIはROIを求められる。しかし、AIはさまざまな業務に使えるからこそROIを測るのが難しい。そのため、定点で観測地点を設定し、具体的にどのような価値が生まれていったのかをダッシュボードのように見ていきながら、定性的な評価も捉えることが重要です。たとえば、Copilot ダッシュボードはどのAIエージェントがどの程度使われたが、どう使われたかが可視化できるため、参考になるのではないでしょうか。

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この記事の著者

藤井有生(AIdiver編集部)(フジイ ユウキ)

 1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。ウェブマガジン「ECzine」編集部を経て、「AIdiver」編集部へ。日系企業におけるAI活用の最前線、AI×ビジネスのトレンドを追う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://aidiver.jp/article/detail/448 2026/06/02 08:00

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