2025年8月25日、SalesforceはSlack上で人とAIエージェントがリアルタイムに協力しながらソフトウェア開発を行うための新機能「Slack Code」の提供を開始したと発表した。本機能は日本市場を含むグローバルで同時に展開される。
近年、Claude CodeやGitHub CopilotなどのコーディングAIエージェントの普及により、個人によるソフトウェア開発は効率化が進んできた。しかし、そのAI活用が個人ごとに閉じていたことや、Slack外でのやりとりが主流であったため、コンテキスト共有やチーム内での作業効率、属人化の防止が課題となっていた。Slack Codeはこうした状況を変えるため、Slack内にAIエージェントを含む全員が参加できる「協働型」の開発環境を構築し、作業プロセスの共有・可視化を実現する。
Slack Codeでは、プロジェクトやタスクごとにAIエージェントと人が共同作業を行える「コードチャンネル」が設けられている。従来型のスレッドやパブリックチャンネルでは難しかった開発の集約やコンテキスト共有が、この専用スペースで可能となる。何らかの作業指示やアイデア提示からタスク専用のコードチャンネルが自動で開設され、開発過程、AIとの対話内容、ドキュメント、コードの変更差分(diff)、ライブプレビュー、リリース前の承認などをチーム全体で管理できる。
一連の作業はすべてSlack上で完結させることができ、外部ツールへの移動は不要となる。専門的な開発スキルがなくても、例えばプロダクトマネージャーがバグをAIエージェントに依頼し、その解決策や実装のリアルタイム確認、エンジニアによるレビュー、修正指示から本番環境へのマージまでを一箇所で運用できる。作業履歴はアーカイブ・検索・再利用も可能である。
コードチャンネルには、次の機能が含まれている。
- プロジェクト単位のチャンネル運用と簡単なアーカイブ
- 任意会話からAIをタグ付けすると自動でチャンネル作成
- AIや人とのやり取り、作業進捗、コードdiff、ライブプレビューなどのタブ表示
- コードの新旧差分を明示し、レビューを支援
- HTMLや成果物のライブプレビュー
- 柔軟なAPIによるユーザー管理や自動化
- AIエージェントの作業は常に履歴として監査可能
また、人間の判断や承認が要所で入る「Human in the Loop」設計を採用しており、重要なアクションでは専門知識を持つメンバーによるリアルタイムな確認・承認が推奨される。AIがすべてを自動で実行するのではなく、いつでも作業の停止・修正も可能だ。
従来、個別のターミナルやブラウザ上で行われてきたソフトウェア開発が、Slack Codeによってチームベース・オープンなコラボレーション型へ変化する。これにより専門的スキルを持たないメンバーも開発プロセスに関与しやすくなり、コードやノウハウの組織的な蓄積・伝達が容易になるとしている。
SlackはすでにAnthropic、Cognition、GitHub、ChatGPT、Vercelなど主要なAIエージェント開発企業と提携し、各社のエージェントとの連携をコードチャンネルAPI経由で実装している。今後は開発だけでなく、マーケティングや法務など他分野業務に特化したカスタムエージェントの利用も広げる計画だ。
さらにSlack上では、AIエージェント専用タブやDMが整備され、管理や停止、ステータス確認、ブロックされたスレッドのフラグ管理も容易になっている。エージェントの導入は「Add to Slack」を使い、クリック操作だけで各種AIエージェントを追加可能としている。
セキュリティやアクセス権限に関しては従来のSlack基準をそのまま適用でき、既存のIT管理体制のまま利用開始できる。新たなIDやインフラの構築は不要で、安全性にも配慮している。
なお、Slack Codeは、すべてのSlackプランで利用可能だが、利用時は各AIエージェントのアクセス権別途契約が必要となる。
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AIdiver編集部(エーアイダイバーヘンシュウブ)
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