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ストライキで1分間に3万件の問い合わせも…… NiCEに訊くAIが変えるコンタクトセンターの現場

NiCE CAIO/Cognigy共同創設者 フィリップ・ヘルツヴィヒ氏インタビュー

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接客重視の日本 実は人よりAIのほうが顧客体験が良い場合も

──設計次第でほとんどの業務をAIが代替できる一方、従業員がAIを信用できないという問題もあります。特に日本では、人対人の顧客対応が好まれる場面も多いです。こうしたAIに対する抵抗感にはどう向き合うべきでしょうか。

ヘルツヴィヒ氏:AIに対する抵抗感は自然な反応だと思います。しかし、人間だけでは対応しきれない大量の問い合わせを前にしたとき、永遠に顧客を待たせるのか、AIエージェントに頼るのか。人間が100%対応できるのであればいいですが難しいのが現実です。

 実際には、言葉だけの電話対応よりも、画面でオプションを見せたほうが顧客には分かりやすい場合も多いです。過去を振り返っても、テクノロジーはそもそも「便利にするため」に生まれてきたもの。日本のレストランで配膳ロボットが使われ始めているように、カスタマーサービスでも迅速性と利便性が重要になっています。AIに取って代わられるという不安は自然ですが、過去の技術の変遷でも同じことが繰り返されてきました。20年後の世界では、カスタマーサービスの99.9%はAIが担っていると私は予測しています。

 たしかに、日本の消費者は顧客対応に時間をかけることを重視する傾向があります。洋服の色を変更する際も相談したりする。オンラインでも同じレベルの対応ができれば、コストを抑えながらも顧客満足度を保てます。

 最終的には、顧客が幸せなほうを選べばいいのです。感情的な大きな問題を抱えているときは人間と話したくなるのは当然でしょう。イレギュラー対応も含めてすべてをAIにするという話ではありません。一つの大きな戦略の中で顧客を中心に据え、AIと人が戦略的に混ざり合うのが理想形です。

──日本ならではのAIに対する課題もありますが、その中で日本市場のシェアをどう取っていくのか、今後の展望を教えてください。

ヘルツヴィヒ氏:日本市場は非常に興味深いです。以前はAIに対する抵抗もありましたが、実装の準備はすでに整っている。我々は今後2〜3年、日本市場に強くフォーカスし、投資を加速させる計画です。オープンプラットフォームでは、引き続き日本のパートナーとも連携し日本語対応もさらに強化していきます。ゆっくり話すといった日本市場特有の細かいニーズに応えるオプションも持っています。

 日本企業は保守的といわれますよね。しかし、昨年9月のCognigy買収以降、エンタープライズ企業への紹介を通じて、明らかに「エージェンティックAI」への熱量が高まっています。こうした中で、日本市場特有の細かいニーズに応えるオプションも含め、日本企業のAI実装を強力に支援できる体制が整っています。

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この記事の著者

藤井有生(AIdiver編集部)(フジイ ユウキ)

 1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。ウェブマガジン「ECzine」編集部を経て、「AIdiver」編集部へ。日系企業におけるAI活用の最前線、AI×ビジネスのトレンドを追う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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