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日本企業はDXの失敗を乗り越えられるか マイクロソフト・NTTデータ・オラクルが探るAI時代の経営

3社が語った経営者の資質とは──「WEB300 Conference」レポート

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競争力の源泉“プライベートデータ” どうAIと掛け合わせるか

佐藤:世界中の公開データを、AIが学習し終わるとの話もあります。外部に出ていないデータをどう使うかが次の大きなポイントですが、NTTデータグループではどう捉えていますか。

佐々木:先日ダボス会議に参加してきました。そこで出たキーワードの一つが「ソブリンAI(外部への依存を抑え、自国内もしくは自社内にデータをとどめてAIを活用する考え方)」でした。AI活用といっても、データセンター、コンピュータリソース、ファンデーションモデルと複数のレイヤーに分けられます。ソブリンAIをどのレベルで担保していくかは、いくつかのパターンがあります。

 たとえば防衛など、特に厳格な領域は物理的にデータセンターやオペレーションも隔離する必要がありますし、それよりも緩やかな場合は、データセンターやコンピュータリソースはクラウドで、LLMのみ自社データで運用する企業もいるでしょう。製造業における品質データのように、企業の非公開データは競争力の源泉となっています。これらはパブリックAIには学ばせないということです。

株式会社NTTデータグループ 代表取締役社長 佐々木裕氏
株式会社NTTデータグループ 代表取締役社長 佐々木裕氏

佐々木:スマートフォンに、パーソナルなAIエージェントが搭載される可能性もあります。ユーザーの日々の検索結果などをプライベートAIが学習して、何かレコメンドしてくれる仕組みなどです。このように、将来的にはパブリックAIと分離された環境でプライベートAIが活用されると予測できます。

 また、今後も変わらない過去データは、事前にAIに学ばせておいたほうが効率的でしょう。反対に、新しいデータはRAGに読み込ませる形が、これから主流になるはずです。こうした変化を総合的に考えると、企業は業務プロセスを根本から再設計しなければなりません。

佐藤:DXが流行したタイミングと通ずる部分があります。紙をPDF化することがDXではなく、業務を変えてこそ。

佐々木:上司を説得するためにわざわざドキュメントを作ったりする方も多いのではないでしょうか。その業務自体をどうAIで再設計していくかが、これから必要な視点ですね。

佐藤:当社では「個人・組織データ」「企業内データ」「最適なAI選択」の組み合わせをインテリジェンスレイヤーと呼んでいます。メールやチャット、会議履歴などの「個人・組織データ」は、まさにプライベートデータ。加えて「企業内データ」は、顧客データなどを指します。これらに対して、常に大きくて高いLLMを適用すれば良いわけではありません。様々なワークフローに最適なAIを事前に設定しておいたり、自動化していったりします。

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佐藤:この流れを支える重要な部分が「AIエージェントの認証と管理」です。多くのAIエージェントが社内を動き回り、重要なデータを取ってきます。そのため、セキュリティガバナンス、コンプライアンス、権限を管理する仕組みが求められるでしょう。

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紙をPDFに……の時代ではない AIで事業を拡大するには

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この記事の著者

藤井有生(AIdiver編集部)(フジイ ユウキ)

 1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。ウェブマガジン「ECzine」編集部を経て、「AIdiver」編集部へ。日系企業におけるAI活用の最前線、AI×ビジネスのトレンドを追う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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